とある雑誌で

宮崎哲弥氏が「着床前診断」のことについて記述していたが、考えさせられましたな。「着床前診断」とは、体外受精した受精卵を子宮に戻す前に、その一部を取り出して(受精卵は8分割までは各割球に全能性があるのでこの時点で一部の球を取り出しても無問題なのだそう)、遺伝子レベルで病気の有無を検査するというもの。検査の結果思わしくないものであればその受精卵は廃棄されることも考えられるわけで、これが人間による「命の選別」につながり倫理的に許されるのか、といった疑問が出てくるわけです。

これはとても重い命題で、科学がここまで来てしまった以上、重大な病気になることが分かっていても生むことが良いのかどうか、たとえ両親がそれでOKしても生まれてきた本人が「生まれない権利」を主張したらどうなるか、という問題が出るというのです。さらに逆の場合は受精卵は「生まれる権利」すら主張できないのに勝手に廃棄処分にしてよいのか、云々…

まぁなんというすさまじい時代に我々は生きているのだろうということです。

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このページは、アローブックぱそこん教室が2004年7月 5日 22:13に書いたブログ記事です。

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