2日前に

自分の本棚を整理していて、ふと手塚治虫の「ブッダ」を手にしてしまい、そこからイッキに全14巻読んでしまった。初めて仏教に興味を持たせてくれた本でまた後々読み返すだろうととっておいたのだ。まったく、本というものは読み返すためにとっておくものだなぁとしみじみ感じる。最後の14巻目でブッダが民衆に語りかけるところは圧巻である。

(以下引用↓)
いつも私は言っているね、この世のあらゆる生き物はみんな深いきずなでむすばれているのだと…。
人間だけでなく犬も馬も牛もトラも魚も鳥もそして虫も…それから草も木も…。
いのちのみなもとはつながっているのだ、みんな兄弟で平等だ、おぼえておきなさい。
そして…みんな苦しみや悩みをかかえて生きている。…これを「衆生」と呼ぼう。
もしあなたがたの親や兄弟の中に飢え苦しんでいたり不幸がおこったりしたらどうなる?あなたの家はつぶれ、あなた自身にも不幸がくるでしょう。
自分の不幸を自分の苦しみを直すことだけ考えるのは心がせまいのだ。家のこと、みんなのことを考えてみなさい。
だれでもいい、人間でもほかの生きものでもいい、相手を助けなさい。苦しんでいれば救ってやり、困っていれば力をかしてやりなさい。
なぜなら人間もけものも虫も草木も大自然という家の中の親兄弟だからです。時には身をなげだしても相手を救ってやるがよい。
ひとつ…たとえ話をしよう。
ある老人が砂漠に行き倒れになっていた。その老人は飢え渇きそして疲れで足も動かなかった。(そこへ、クマとキツネとウサギがやってきて老人のために食料を獲ってきてやることにした。クマとキツネは食料を得られたが、ウサギは食料が得られない。もう一度さがしてきますからといって老人に火をおこすように言って帰ってきたが結局食料が得られなかった。そこでウサギは自から火の中に飛び込んだ)
ウサギは自分から飢えた人に食べられて、そして神になった…。
さていまのはたとえ話だ、昔…わたしが子供のころきいた話です。
(中略)
もちろんそのようなことはだれにもできることではない。みなさんはみなさんのできる方法でやればよい。
お金をもっている人は苦しんでいる人に与え、力のある人は苦しんでいる人を支えてやりなさい。よぶんなお金も力もない人は…せめて、相手の気持ちを汲み取って、かわいそうに…と同情してあげなさい。
それだけでもいいのです。それであなたはあのウサギのように相手のために苦しんだことになる。このこころのことを「慈悲」と呼びましょう。
(引用ここまで)

ううーーん、いいことを言うなぁ。

2020年3月

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このページは、アローブックぱそこん教室が2005年10月24日 23:09に書いたブログ記事です。

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